平凡な日本人男性。絶世の美女という最高の人生の記憶を持ちながらその魂が迎える仰天の結末
個人的好き度:
★★★☆☆
著者
藤子・F・不二雄
発表年
1980年(昭和55年)
初掲載雑誌
小学館 「ビッグゴールド」
所感
誰もが抱く「もし歴史上の偉人になれたら」という願望を、ユーモアと人間関係の機微を描く視点で見事に表現している作品です。主人公がクレオパトラになりきり、友人との関係がギクシャクしていく物語の様子は、憧れと現実のギャップ、そして承認欲求の裏側にある寂しさを感じさせます。
また、単なる変身願望な話で終わらず、クレオパトラになりきった主人公が、本当の自分を見失いそうになる展開は、アイデンティティや自己認識について考えさせられ、その本気さ違和感に感じてしまう程です。
「クレオパトラの人生」という夢が現実味を帯び、栄耀栄華を誇った人生がまるで本物かのように思わせられたところで急に落とされる急転直下の結末。
転生輪廻があるとしたらこんなに悲惨な最期は予想できず、緩く進行してきた物語が一気に引き締められます。
掲載書籍
藤子・F・不二雄SF短編コンプリート・ワークス 愛蔵版(4) (書籍扱いコミックス単行本)
藤子・F・不二雄SF短編コンプリート・ワークス(4) パラレル同窓会 (ビッグ コミックス)
藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編 2
ビッグコミック×藤子・F・不二雄SF短編集 上巻 (ビッグコミックススペシャル)
藤子・F・不二雄SF短編集6 パラレル同窓会
箱舟はいっぱい (小学館文庫―藤子・F・不二雄〈異色短編集3〉)
藤子不二雄SF全短篇 (第3巻) 征地球論
外部サイト